こんにちは。現役美容師のおマタギおじさんです。
最近、「カラーをすると頭皮がしみる」「かゆみが続く」「顔まわりが腫れた」というご相談が本当に増えています。
その中でも特に多いのが “ジアミンアレルギー”。
ヘアカラーを楽しみたいのに、体が反応してしまって辛い…
そんな方のために、今日は 専門的な内容を“美容師目線で”わかりやすくまとめました。
「これってアレルギー?」「カラーをもう楽しめないの?」と不安に感じている方の悩みが、この記事で少しでも軽くなればうれしいです。
ジアミンアレルギーとは?
結論から言うと、**“パラフェニレンジアミン(PPD)という成分に体が過敏に反応して起こるアレルギー”**です。
一般的な白髪染めやおしゃれ染めの多くに含まれている成分で、“発色をしっかりさせるため”に必要なものです。
▼ 美容師がよく見るアレルギーの初期症状
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カラー中のピリピリ・ヒリヒリ感
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施術後のかゆみ
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顔まわり・耳・首の赤み
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翌日~数日後の湿疹・腫れ
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ひどい場合は目の周りがむくむ
ポイントは 「その場」だけじゃなく、時間が経ってから出ることがある ということ。
だからこそ「その日は大丈夫だったから問題ない」と油断しがちなんです。
“しみる”と“アレルギー”は違う
美容師として強く伝えたいのがココ。
しみる(刺激)=アレルギーではありません。
刺激は頭皮の乾燥・体調・生理前後などでも起こります。
しかし…
アレルギーは一度発症したら基本的に治りません。
使うたびに反応が強く出るようになる場合もあります。
だからこそ、
「毎回しみるけどガマンして染めている」と言う方は要注意。
その繰り返しが、アレルギー発症のきっかけになることがあります。
美容師が教える“ジアミンアレルギーの可能性チェック”

※あくまで参考です。医療的な診断は医師のみ可能です。
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最近、ヘアカラー後にかゆみが長引く
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以前よりしみやすくなった
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生え際に湿疹が出ることがある
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市販のカラー剤でひどい反応が出た
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顔まわりがむくむことがある
ひとつでも当てはまる場合、ジアミンに過敏になっているサインかもしれません。
■ アレルギーが心配な人が選べるカラーの選択肢
① ジアミン“ゼロ”のカラー(ノンジアミンカラー)
代表的な例:ザクロペインター、カラートリートメント、酸性カラーなど
→ アレルギーの方でもほぼ使える
→ ただし、黒髪を明るくする力は弱い
✔ 白髪をぼかしたい・深みを出したい人と相性◎
② ジアミン“少量”のカラー(低ジアミンカラー)
→ アレルギー予備軍の方や、刺激が心配な方向け
→ 完全に避けたい人には不向き
✔ ダメージも少なく、色持ちも◎
③ ヘナ(天然染料)
→ 100%ヘナはアレルギーが出にくい
→ ただし、オレンジ系の色味になりやすい
→ 黒髪を明るくはできない
✔ ナチュラル志向の方に人気
美容師としての本音:アレルギー疑いの方に絶対してほしいこと
◎ 1. 初めてのサロンでは必ず“申告”する
今までにかゆくなった経験等を事前に相談していただくことで、こちらも安全な薬剤や施術方法を選べます。
◎ 2. パッチテストは「安心のため」ではなく「リスク確認」
パッチテストで反応が出なくても、後で反応する場合があります。
安全を保証するものではありません。
「体と相談しながら染めていくための目安」と考えてください。
◎ 3. “ガマンして染める”のはNG
アレルギーは蓄積型。
「少しだけしみるから大丈夫」と思って続けると、急に強く出ることがあります。
それでも「カラーは楽しみたい」というあなたへ
アレルギーがある=もう染められない
…ではありません。
美容師としてできることはたくさんあります。
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ノンジアミンカラーの提案
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白髪ぼかしのハイライトで“染めなくても目立たせない”技法
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頭皮に薬剤をつけない塗り方(ゼロテク)
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カラートリートメントを組み合わせた色持ちケア
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ヘナやハーブカラーの活用
実際、アレルギーを持ちながらもヘアカラーを楽しんでいるお客様はたくさんいます。
大切なのは、自分に合う方法を“美容師と一緒に”見つけていくことです。
まとめ:ジアミンアレルギーは怖くない。正しく知ればもっと安心できる
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しみる=アレルギーではない
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反応が強くなってきたら注意が必要
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ジアミンが使えなくても選択肢はたくさんある
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美容師に遠慮せず相談してほしい
ジアミンアレルギーは、決して「カラーを諦める理由」ではありません。
あなたに合った方法を見つけることで、これからも“ヘアカラーを楽しむ未来”は必ずつくれます。
悩んでいる方は、ぜひ一度担当美容師に相談してくださいね。


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